タムラノ駄。

音楽のはなし(動画投稿/ギター/DTM/機材関係)

ARIAPROⅡ LS-450の電装系を交換

どうも!歪んだ音を作ろうと普段使ってない組み合わせで音作りをしていたらいつの間にか普段のセッティングに戻ってましたtamuranotaです。

 

さて、前回購入したアリアプロⅡのレスポールタイプLS-450(推定)の電装系のパーツを交換したので紹介したいと思います。

ちなみに目的としては基板配線+経年劣化した部品を交換するとどういう変化をするのか、という実験と延命のためです。

 

1.交換した部品

今回はピックアップ以外のボリュームPOT、トーンPOT、コンデンサ、電線、トグルスイッチ、OUTPUTジャックを交換します。

 

2.部品の選定

購入はいつものサウンドハウスで。

定番のパーツで構成するつもりでしたがPOTだけ在庫の関係でメーカーが分かれました。

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【POT】

CTS 500kΩ Bカーブ(VOLUME)

・ALPHA 500kΩ Aカーブ(TONE)

CTSだけで構成するつもりでしたがAカーブがなかったのでALPHAに。

 

【トグルスイッチ】

GIBSON(SwitchCraft) 3WAY

Montreuxのトグルスイッチは海外の部品不足のせいかアホみたいな値段に高騰していて断念。

困っていたらGIBSON純正が半値くらいでした。どっちもSwitchCraftなんですけどね。

ロングタイプなのでボディの厚みが足りないと裏のフタが閉まりません。スイッチクラフトの公式サイトで図面を見てサイズを確認しました。

ちなみに、標準でディープナットなのでレスポール使っている人はオススメです。

 

コンデンサ

ヒグチ電子(HGC)オイルコンデンサ0.022uF

SCADから出ているオイルコンデンサ

前回ヤマハのベースに使って音質も良さげだったのと見た目が国産ビンテージっぽくてアリアに似合いそうだったので採用。

 

【配線材】

SCAD ブレイデットワイヤー 1m

網線にクロスワイヤーが入ったもので、レスポールの配線には古くから使われています。

手持ちで残っていたMontreuxの配線材と合わせて使います。

製造元は不明。

 

【ジャック】

SwitchCraft #11

ド定番のモノラルジャックです。

 

 

3.交換作業

まずは古いパーツを全部外します。

TONEのポットに緑青が出ていました。
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緑青(ろくしょう)は銅に発生するサビで、生成物は絶縁物なので接点などに発生すると接触不良に至ることもあるみたいです。このギターは基板配線なので、緑青が基板に出ると銅箔パターンが断線する可能性もあります。

押し入れに入れられていたか、長い年月をかけてサビていったのか。OUTPUTジャックに近いので外の空気に触れることが多かったのかな。

いずれにせよそのままにはできないので全交換です。

 


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ピックアップの配線(引き出し線)の内部にも緑青が出ていました。アースの線をふき取ると緑色の粉が。

今回ピックアップの配線は替えないので断線する前に対処したほうがいいかもしれないですね。

 

各ポットとコンデンサを取り付け。
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網線を単線でまとめるオールドスタイルでトグルスイッチ側も配線します。
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スイッチクラフトのトグルスイッチは写真左の真ん中の端子がアースです。ネットの回路図では右側の2本がアースになっているものがあります。ご注意。

 

というわけで完成。
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4.音の比較

改造前後とEpihoneレスポールの比較音源を録音しました。

接続順は、

ギター→オーディオIF→PC内のアンプシミュ(Tonex)となっています。

ラインの音そのままだと差がわずかなので、差を増幅する目的であえて歪ませています。(マーシャル系アンプ使用)

ピックアップはわかりやすいのでリアのみです。

 

改造前のLS-450

改造後のLS-450

Epiphoneのレスポール(ピックアップはセイモアダンカンのSH-1)

 

LS-450はピックアップが同じなのでほとんど変化はないですが、改造後は高域がすこし落ち着いて、低域がでてきています。アースの取り方が変わったので導電塗料を塗った時のような変化に近い現象が起きたのかなと予想してます。

もしくは、改造前は電線の腐食などでアースラインの抵抗値が上がってハイパスフィルタのように作用していたのかもしれません。交換して本来の低域が戻ってきた感じ。

いずれにせよ低域がよく出てバランスが良くなったように感じるので良い方向に改善されたと思います。

 

Epiphoneだけ音が全然違いますね。中音域があって、エア感というか少しホロウ感のある音に感じます。LS-450の方が締まっているというか。

ピックアップの違いか、ボディの重量が結構違うので構造や木材なども関係している気がします。

EpiphoneからSH-1をはずしてLS-450に付けたらどうなるのかちょっと試してみたい気もしますが、ほかにもいろいろとやることがあるので当面はこの状態で使ってみようと思います。

 

というわけで改造の記録でした。

 

tamuranota